主な3Dプリンターの種類と製品について

主な3Dプリンターの種類と製品について

現在購入できる3Dプリンターの主な種類と、価格、性能について調査してみました。

制作方式の種類

・熱溶解積層方式 : 熱で溶かしたABS樹脂やプラスチック樹脂を1層ずつ重ねながら作成する方式。サイズが小さく、廉価。素材も比較的安い。
・光造形方式 : 精度が高く、細部まで作りこめる。紫外線を当てると固まる樹脂を採用し、樹脂で満たしたケースに紫外線を当てて作成。
・粉末焼結方式 : 粉末状の素材に高出力のレーザー光線を当てて焼き付ける方式。素材は樹脂のほか、チタンや銅など金属も可能。

熱溶解積層方式で使用するフィラメントの種類

・ABS : 石油由来の素材で、230℃以上の温度で使用。材質に粘りがあり、ヤスリがけなどの加工が簡単。また、強度が高く、塗装が可能。
・PLA : トウモロコシやイモなどの植物由来の素材。200℃前後の低い温度で使用。粘りがなく硬いので、塗装やヤスリなどの加工が困難。熱による変形がないため、比較的大きな造形物も作りやすい。

メディアテックで使用中の3Dプリンタは熱溶解積層方式。フィラメントは各色あるが、プリント途中での色の変更はできません。
次に主なパーソナル製品のメーカーから最新・高性能なものをピックアップしてみます。

主な製品

XYZプリンティング (メディアテックでも使用中) 

 ・ダヴィンチ Color(¥728,000)
  熱溶解積層方式とインクジェットを融合したフルカラー3Dプリンター。専用フィラメントの使用で1600万色の表現力。積層ピッチ0.1-.04mm。最大造形サイズ200x200x150
 ・ノーベル1.0A(¥324,000) 
  感光樹脂を使った光造形方式。レーザーエンジンの精度130ミクロン。印刷範囲128x128x200mm

FLASHFORGE 

 ・Guider2 (¥219,000)
  最小積層ピッチ0.05mm。造形サイズ280x250x300mm、PLAまたはABS樹脂使用。
 ・Hunter(¥459,000)
  光造形方式の3Dプリンター。出力したモデルの表面が綺麗で繊細。プリントレイヤーがミクロン単位で細かいので、精密パーツの出力にも適している。造形精度25/50ミクロン、最大造形サイズ120x67.5x150mm。

光造形方式の3Dプリンターでは、レジンという専用樹脂の液体から造形物が完成して出てくる様子がちょっと衝撃的です。

業務用製品

業務用製品に関しては用途に応じてかなり細分化されるようですが、参考までに業務用製品の価格・性能等がわかりやすいイグアス社のサイトをご紹介します。
IGUAS
100万円程度から、5,000万円~のものまで様々で、素材もナイロン粉末やアクリル樹脂など様々に扱えます。
川崎にあるソリューションセンターで3Dプリンターのことや運用方法など、実機を確認したり、データを持ち込んでの相談や見学が可能とのこと。

思っていた以上に出来ることが多く、さらになんでも作れるようになってきていて、ほとんどのものづくりが3Dプリンタに移行するのもそう遠くない、という実感がありました。
今後は最新の事例を調査しつつ、メディアテックの実機で少し手を動かして実験しながら可能性を探りたいと思います。
作ってみてほしいものなどあったらお声がけください。

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